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36協定を正しく運用するにはその前に労働時間を理解する必要があります
労働基準法では、労働時間、休憩及び休日に関することは、就業規則の絶対的必要記載事項とされています
1日8時間、1週間40時間が大原則。それを越える場合は時間外労働となります
まずはじめに、労働時間に関する労働基準法におけるポイントを紹介します。
1週間の労働時間の上限は40時間と定められています。
また、1日の労働時間の上限は8時間と定められています。
ただし、特例措置として、商業(労基法別表第1第8号)、映画の製作の事業を除く映画・演劇業(同第10号)、保健衛生業(同第13号)、接客娯楽業(同第14号)の事業であって、労働者数10人未満の事業場(以下「特例措置対象事業場」といいます。)は、1週44時間まで働かせることが認められています(労基法第40条、労基法施行規則第25条の2)。
★特例措置について
労働時間は、原則として、1週間40時間、1日8時間を超えて労働させてはなりませんが、特例措置として、常時10人未満の労働者を使用する次の事業については、1週間に44時間、1日について8時間まで労働させることができます。
(1) 商業
(2) 映画・演劇業(映画の製作の事業を除く)
(3) 保健衛生業
(4) 接客娯楽業
法定労働時間(1週間40時間以下、1日8時間以下)の特例措置(1週間44時間以下、1日8時間以下)の適用を受けるためには、常時使用する労働者数が10人未満であることが必要ですが、週1日~2日勤務のパートタイム労働者であっても、継続的に勤務している者は労働者数に入れて計算します。
また、派遣労働者は、派遣先事業場の労働者数に算入します。従って、正規従業員が5名であっても、週2日勤務のパートタイマーが2人、派遣労働者が3人の場合は、常時使用する労働者数は10人となり特例措置を受けることができません。
休憩時間については、1日の労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を与えなければなりません(労基法第34条)。
休日については、毎週少なくとも1回又は4週間を通じ4日以上与えなければなりません(労基法第35条)。
上記2から4までの労基法の規定に適合する労働条件とするためには、①週休2日制とする、②週休1日制で1日の所定労働時間を短く設定する、③変形労働時間制(1か月単位、1年単位等)を導入する等の方法がありますので、それぞれの事業場の実情に応じて、設定する必要があります。
労働基準法上の労働時間とは
順番待ちの時間も労働時間とされる
労働時間とは、就業規則に規定されている拘束時間(始業から終業までの時間)から休憩時間を除いた実働時間のことをいいます。
これには実際に労働している時間だけでなく、使用者の指揮命令に服する時間は、すべて労働時間として取り扱うこととされています。
従って、作業前に行う準備や作業後の清掃等が使用者の明示又は黙示的な命令によって行われる場合には、これは労働時間とみなされます。
1日とは
1日とは、原則として午前零時から午後12時までの暦日を意味します
継続する勤務がたとえ2日にわたる場合でも一勤務として扱います。従って、1日の労働時間が引き続き午後12時以降に及ぶ場合でも、それらの労働時間は前日の労働として扱われ、通算して8時間を超える場合は割増賃金を支払わなければなりません。
1週間とは
日曜日から土曜日までとか、月曜日から日曜日までなどと、就業規則その他で定めがあればその定めによるところになりますが、何にも決まっていない場合は日曜日から土曜日までが1週間となります。
労働させるとは
一般的には、使用者の指揮監督下にあることをいいますが、必ずしも現実に精神又は肉体を活動させていることを条件とはしていません。
従って、貨物取扱の事業場で貨物の積み込み係が貨物自動車の到着を待機して身体を休めている場合や、運転手が2名乗り込んで交互に運転にあたる場合に、運転しない者が助手席で休息し、又は仮眠している場合もそれは労働であり、その状態にある時間(これを一般的に手待時間といいます)は労働時間です。また、昼休みの来客当番や電話当番の時間なども労働時間になります。
手待時間の扱いをめぐるトラブルは数多く発生しているのが実際です。
労働時間とそうでない時間の区分は微妙
通常の所定労働時間外に行われる教育訓練?
就業時間外の教育訓練
労働者が使用者の実施する教育に参加することについて、出席の強制がなく自由参加のものであれば、教育を実施した時間は労働時間に含まれません。
健康診断の実施に要した時間
労働者一般に対して行われる一般健康診断は、一般的な健康の確保を図ることを目的として事業者にその実施義務を課したものであり、業務遂行との関連におい行われるものではないので、受診のために要した時間は労働時間として扱わなくても構いません。
これに対して、特定の有害な業務に従事する労働者について行われる特殊健康診断は、事業の遂行にからんで当然実施されなければならない性格のものであるため、実施に要する時間は労働時間に算入しなければなりません。
事業場に火災が発生した場合
すでに帰宅している所属労働者が任意に事業場に出勤し、消火作業に従事した時間は、労働時間にカウントされます。
昼休み中の来客当番
労働時間となります。この場合、休憩時間を他の時間に与えなければならないことになり、その際は(事業の種類によっては)一斉休憩を与えないこととする労使協定の締結が必要となります。
労働安全衛生法に規定する安全・衛生委員会の会議に要する時間
労働時間と解されるので、法定労働時間外に行われた場合には割増賃金の支払が必要です。
安全衛生教育について
安全衛生教育は労働時間内に行うのを原則とします。また、安全衛生教育に要する時間は労働時間と解されるので、法定労働時間外に行われた場合には割増賃金が支給されなければなりません。
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